1963年にイギリスで発売された世界初の電卓は、回路に真空管が利用されていて、重量も20kg以上ありました。
日本のメーカーはこの電卓を研究して、1964年に早川電機(現シャープ)がCS-10Aという国産初の電卓を発売します。また同年キヤノンがテンキー方式の電卓を発売しました。1965年にはカシオも参入します。日本の電卓は真空管ではなく安価なラジオ用トランジスタが利用されていましたが、それでも40~50万円という、当時では車1台と同等の高価なものでした。
1970年代に入ると、各社は「小型化、低価格化」を目指して開発競争を繰り広げ、それは電卓戦争と称されるほど激化しました。