お正月の行事といえば「書き初め」です。「書き初め」は平安時代の宮中行事「吉書の奏(きっしょのそう)」が起源で、物事の改まった時に，日柄の良い日を選んで天皇に文章を奏上しました。「吉書の奏」は鎌倉・室町幕府にも引き継がれ、「吉書始め」という新年の儀礼行事として定着します。その後の江戸時代には、庶民の間にも広く親しまれるようになり、おめでたい新年に書道をするようになりました。当時のやり方は、元日の朝に初めて汲んだ水（若水）で墨をすり、新年の縁起のよい方角（恵方）に向かって祝賀や詩歌を書いたそうです。令和の時代に続く日本の伝統的な文化です。
